岡山と山下達郎

岡山市に住んでいたと言っても過言ではないくらい岡山に通っていた。盆と正月を除いて週に一度は必ず市内に泊まる生活を少なくとも3年は続けていたので、少なく見積もっても150泊した計算になる*1。だいたい駅前のハリウッド(一泊2,000円)、城下のコンフォートホテル(朝食付きで行きつけのカメラ屋に近い)、しっかり仕事するときにはちょっと離れた岡山国際ホテル(部屋が豪華)に泊まっていた。

それほど岡山に通っていたのに後楽園には行ったことがなく、極めて地味な岡山生活を送っていた。だいたい市内のあのへんで飯を食い、店やホテルで酒を飲み、シャワーを浴びて仕事を終えて寝ていた。岡山はあまりにも日常であった。

あの頃はだいたい山下達郎を流していたから、今でも山下達郎を聞くとあの頃のことを思い出す。岡山へ行くときには四国とか山口のあたりまで車を走らせることが多く、FM岡山を流していると高松自動車道に入ってから数十分経つと聞こえなくなり、かといってFM香川に変えても愛媛に入ればてんで駄目になる。一回の旅程で複数回ラジオを弄るのが面倒だったから、手持ちの音楽を流していることが多かった。

山下達郎いいよね。初夏の岡山自動車道高松自動車道にめっちゃ合うんですよ。玉野のトンネルを抜けて瀬戸大橋に入った辺りの景色は晴れていたら空も海も真っ青で、真っ白な主塔がどこまでも続くあの風景*2は実にいいもんだ。与島を越えて四国へ近づくと、左側に大きな船(川崎重工)と大きなプラント(三菱化学)が見える。やがて道路は緩やかに右へ曲がって四国へ接続される。四国へ行くなら電車もいいけど、どうせなら山下達郎を大音量で流せる車がいい。何の話してたんだっけ。

*1:余談だけど大阪や京都で「市内」って言うと大阪市京都市のことを指すの面白い

*2:区域ごとに橋の種類が違っていて、前の会社がそのうちの一つを建てたらしい