マウント移行会議

カメラと向き合い始めて来月で5年になる。

最初に手にとったのはGRIIで、高梁市への出張で紛失したのを未だに悔やんでいる。小さいながらも写りは抜群で、堅牢かつシンプルな名機だった。GRIIは現場カメラとして実に使い勝手がよく、バカでかい産業機械の内部点検で石炭まみれになっても問題なく使えたし、腰の高さからアスファルトへ落としてもバッチリ稼働した。

Ricoh GR II

EOS 6Dについては50mm f/1.8を取り付けた状態で常にそのへんに転がっており、Lレンズを取り付ける頻度は高くない。とはいえフルサイズ機であることと高い信頼性により、文句なしの一軍カメラとして威厳を放っている。

EOS6D+EF70-200mm f/2.8

Nikon F3はフィルム機としての信頼性は抜群、どんな場所にでも持っていける最強の一台という立ち位置。最近は50mmをつけっぱなしにして防湿庫の一番手前に置いておき、フィルムで残したい景色を残すのに使っている。

Nikon F3 + Nikkor-S Auto 50mm f/1.4(非Ai)

R-D1は完全に日常使いのカメラで、一番持ち出しているし一番シャッターを切っている一台だ。基本的に夕方以降は撮れないし、明るくないと室内は厳しいながらも一番楽しいカメラであることは間違いなく、壊れるまで使おうと心に決めている。

R-D1 + Color Skopar 35mm f/2.5

今回は前述のEOS 6Dを新機種へ置き換えるべく調査を行った。導入にあたって新機種へ求める条件は高いAF精度レンズの拡張性携帯性の高さの3点とし、様々な角度から検討を行った結果下記の2機種に絞り込むことができた。

 AF精度は非常に優秀、純正以外にも多くのレンズを取り揃え、携帯性は高い。
 家電感は否めず、ボタンが多すぎる気はするが総合的な性能はトップ。

Sonyのα7IIIとα7IVはEVF性能が大きく異なり、前者は自分には合わず已む無く後者を選択。豊富なレンズ群を取り揃えているも純正品はいずれも高く、デザインと性能の良いSigma製で統一する算段を立てた。なお本品にアダプタを噛ませることで手持ちのMマウントの広角レンズを装着でき、追加購入が必要なレンズは標準域+中望遠(いずれも単焦点)、超望遠ズームの3本に抑えることが可能。

 AF精度はα7IVと同等、数多のEFレンズを使用でき、同じく携帯性は高い。
 レンズ資産を活かせるため導入費用は抑えられるも、チープ感は否めず。

Canonのミラーレス向けRFレンズは現状Canon製のものしか出回っておらず、SigmaTamronによるRFレンズの開発が待たれる中、R6のAF性能をフルに活かすためには純正のレンズ群を揃える、もしくは既存のEFレンズにアダプタを噛ませて使う必要がある。アダプタを噛ませた場合レンズの全長は長くなり、かつアダプタの重量が加わるため携帯性は低くなる。とはいえ現在使用中の6Dと操作感はかなり近いため、すぐに主力機として活躍してくれそう。

なお当初はSigma fpをサブ〜メイン機へ据えようと考えていたが、主力機にファインダーが無い(あるいは外付け)のは心苦しくfpは泣く泣く除外した。ただし今後Full Flame Foveonが発表された場合は、上記のいずれのカテゴリでもない「趣味枠」で追加したい。

当然Fuji機も検討し、X-H1に明るいレンズを揃えて運用すれば間違いなく幸せになるとの結論に達した。しかし購入直前の段階で全体的に軽い作りのFuji機をメインに据えるのはどこか気持ち的に厳しく、あくまでもサブ機としての立ち位置が妥当だと判断、CanonNikon、それからSonyのフルサイズ機より選定することとした。ちなみにNikonはズームリングを回す方向がCanonと逆なのでリストから外した。

近くα7IVを導入し、EOSシステムから完全移行する未来が見える。お金のことはよくわからないが、本体を買い換えれば10年は使えるシステムになるはずで、今後の人生のための投資と考えれば安いものだ。家を買う話ですか?ああ、あれは今検討中でして……