いってきます

旅行に行く前には家を片付ける。出先で一家全員死んでも、近所の人や警察に汚い家を見せなくて済むように。どんなに機嫌が悪くとも家を出るときには家族に「行ってきます」を、寝る前には「おやすみ」を伝える。家族が出先や夜間に死んでも、最後の記憶が仏頂面や無言の背中だと一生後悔するから。軍や自衛隊で働く人が多い家系だったからか、幼い頃から耳にタコができるくらい聞かされていたことだ。戦争や任務で命を失う人が多かったからこそ、一族に根付いた考え方なのだろう。

自身が生まれ育ってきた環境は決して恵まれていたとは言えないが、それでも次世代へ引き継ぐべき教育方針は決して少なくなかったと、振り返ってみて思うことがある。一日三食、背筋を伸ばして綺麗に食べること、食べ方が綺麗でマイナスの評価を受けることはない。靴は綺麗に磨くこと、これもマナーか。服をキチッと着て、ちゃんと挨拶して、誰にでも丁寧に接すること(これは自身が勝手にやってるだけかも)、いずれも軍隊チックで笑っちゃうね。防大仕込みの布団や服の畳み方も教わったけど、僕は民間人だし、どう考えてもあそこまで厳密に布団を畳む必要はないと思う。今となってはいい思い出です*1

*1:少年工科学校o r 防衛大出身の人にこの話を伝えるとややウケます

生活(雑記)

短い盆休みが終わり、再び慌ただしい日々が戻ってきた。実家に帰ってBBQをしたり粘土を捏ねたり、子どもを博物館へ連れて行ったり、近所の花火を見に行ったりと、ごく一般的な家族連れが過ごすような一週間だった。かつては写真が趣味だったこともあり、当時買い求めたカメラやレンズ資産を生かしてそれなりの枚数の写真を撮った。どうってことのない日常の写真が、見返したときに一番楽しいことに気づいたのはいつだろう。結局、なんてことない毎日がかけがえないんだよね。

撮った写真は可能な限りGoogle Photosへアップロードしている。だから10年以上前の同じ日に撮った写真とか、子どもの小さい頃の写真とかがスイスイ見られて実に楽しい。最初のちゃんとしたカメラ、GRを買ったのが2017年のことで、トルコ旅行のお供に軽いカメラが欲しかったんだよ。高梁市の出張で失くしちゃったのが実に惜しい。当時はシャッタースピードも絞りも分かってなかったから、無茶苦茶な写真が多い。でもそこ含めていい写真だと思う。

いつの間にかカメラ熱は下がってしまった‥‥というよりも、必要な機材が概ね揃ってしまったと言えるかもしれない。明るいズームレンズ、ガッツリした単焦点、色々持っているけれど、常用するのは結局F4の便利ズームだったり、荷物を軽くしたいときは35mm F/1.8で間に合っちゃったり。フィルムの気分のときは、F3に50mm F/1.4だけ着けて持ってったり。シーンに応じた使い分けができるだけの機材があるから、これ以上揃える必要はないし、何より時間使って調べる必要もないんだな。強いて言えば運動会向けの超望遠は手元にないのと、24mmより広角のレンズは持っていないから、買うとしたらそのあたりでもう終わりだろう。

仕事をして、家族と向き合っていると、自分の趣味がどうでも良くなる瞬間がある。あれほど追い求めていたアニメや音楽、カメラや自転車、ガジェットなどに以前ほど魅力を感じなくなっている自分に気づく。もっと仕事が楽になって、子どもが成長して手が離れるようになったらまた趣味に割くための時間が持てるんだろうけど、家族となんだかんだでうまくやれているし、飯食ったり遊んだりするのは、スマホでレンズ調べたり、チャリ漕いであちこち行くよりも楽しいんだよな。最近は仕事でもそれなりに信頼してもらって、人生で一番充実している日々かもしれない。人から頼られること、誰かの役に立てることってすごく嬉しくて、かつてずっと一人で生きていくと思っていたあの頃(たった10年前!!)から随分変わってしまったし、牙を抜かれてしまったと思うよ。良くも悪くも社会に順応し、幸せな家庭を築いているなんて、あの頃の自分が今の自分を見たらどう思うだろう。

驚くほどの速度で子どもは成長し、そう遠くないうちに僕の手を離れ、彼と彼の友人の世界にどっぷり浸かる日が来るのだと思う。嬉しいような悲しいような、悲しい方が大きいな。子供たちの散らかした部屋を片付け、飯を食わせて学校へ送り出し、宿題の丸付けをして、習い事の送り迎えをして、歯を磨いて、ベッドでひっくり返って寝ている彼らの顔を眺められる幸せよ。必ず失われてしまうこの日常、いつか、たった一日でもいいからあの頃の子どもと時間を過ごしたいと願う日が来るだろう。そのときに後悔しないためにも、今のうちから精一杯遊んで、喧嘩して、風呂に入り、自転車で出かけ、ソファに並んでアニメを見て、寝る前の会話を楽しんでおきたい。

7月度振り返り

住宅ローンの審査が無事通り、マジでおうちを買うことになった。プライベートではリノベ案を考えたり、仕事終わりに息子の習い事の送迎をしたり、地元の祭で神輿を稼いだりと慌ただしく過ぎていく日々。親しい友人の結婚報告を聞き、上司との面談の結果も想像以上によいフィードバックを貰うことができて、だいぶ幸せな一ヶ月だった。ずっとこの調子で人生を送りたいものだ。

予備校生の頃から数えるともう15年になる、振り返ってみれば人生のしんどい時期を適切な距離で共に過ごした友人と飯に行くことができたのも幸せだった。お互い特性が強く、社会と折り合いをつけていくのが難しい性格なのに、針の穴を通すようにギリギリで人並みに幸せを掴むことができ、今では人並みに生活できている奇跡を祝いながら、美味い飯をいただくことができた。俺達、就活のときには新宿のサイゼでやっすいワイン飲んで大喜びしてたのにさ、なんだかんだ頑張ってきて、ある程度ちゃんとした店で、値段を気にせずに食を楽しめる身分になれてよかったよな。家族が居て、それなりにちゃんとした会社でさ、自由な働き方ができて。運が良かったな。

  1. Carrier
    今は繁忙期でちょっとMBAのことを考える余裕はない。だけど8月後半になったらだいぶ楽になるから、時期が来たらちゃんと行動するよ。英語の他に最近中国語習い始めたけどあれ難しいのな。変に漢字が使われているから楽かと思いきや、全然そんなことなくて。これは第二外国語頑張るよりも英語に注力したほうが良さそうだと思いました。家を買ったことによって、将来設計をマトモに考えざるを得ない状況に自分を追い込めてよかったと感じている。40で◯万円稼ぐぞって家族にも、最近では友人にも伝えてる。宣言したからにはやるしかないし、なんだかんだ言って結構実現できる気はしている。勉強はね、繁忙期だから本腰入れてできてないや。
  2. Family
    夏休み前後という時期柄、子どもの絡むイベントは多い。仕事を早めに切り上げて参加したり、休日丸一日使って子どもと向き合えるのは幸せなことだ。地域の夏祭りでは事務局みたいな立ち位置でアレコレやって、一回り以上年上の人と酒飲んでタバコ吸ってゲラゲラするのは案外楽しいし、意識的に避けてきた事柄に、ある程度余裕が出てきたタイミングで改めて挑むのはよいことだと思った。がっしり構えていれば楽しめるんだな。妻や子と一対一の時間を過ごすことも十二分にできたし、良い一ヶ月だったと思う。
  3. Finance
    手付金でボロッボロですわ。賞与のお陰で若干回復したとは言え余りにも酷い仕打ちだ。家を買うには金が掛かるし、まだまだ金が出ていく。恐ろしい。
  4. Private
    かれこれ数ヶ月生成AIをしばき倒しまくってきて、これ単体で稼ぐんじゃなくてこれを携えて自分の身体を駆使して稼ぐほうが良さそうだナァと考えるなど。生成AIには人権も生の肉体も無く、この世界でゴリゴリやっていくには実態のある人間であることが結構重要らしい。今月も友人と飯を食い酒を飲むことができた。だいたい似たような生活をしている人と話すのが楽しいんだな。また7月は出張で普段行かないようなところに行けたので非常に善い経験ができた。地のものを食べるって昔は軽視していて、確かに安くはないんだけど、いい思い出になるし話題にできるんでいいもんだなと30過ぎて気づいたよ。割に忙しい一ヶ月だったけど、結構楽しく過ごせたと思う。
  5. Work
    全てを荒れ地にしていく突破力があるわけではなく、根回しを存分に活用するスタイルで進めることを意識しているので、表に出たタイミングではもう印鑑押してもらうだけ、根回しバッチリです、みたいな点が結構評価されているみたい。営業で培ったいやらしい合意形成能力がこんなところで開花するとは。1聞いたら10理解できる人、人前で堂々と話せる人、細かい確認作業を苦手としない人、人にはそれぞれ得意な能力があるから、(当然、ある一定の能力をバランスよく備えていることは大前提だけど)多様性があれば組織全体の攻撃力と守備力が高まることを学んだ。僕はこの組織の中だと調整能力が買われているっぽいんで、そこを意識しながら働くと今後楽しそうね。やりたいことは常に上に伝えているし、あんまり声を上げる人がいないから、恐らく今後の僕の希望は結構通るんじゃないかな。これからも部の中で自分の立ち位置を固めていきたいね。

今月はちょっとビッグなイベントが一つある。ますます勉強しなきゃだし、今後の身の振り方についても割と差し迫った感じで対応しないと不味いみたい。まあ急がず焦らず、でも動くときはガっと動いて射止めましょう。8月もいい一ヶ月になるといいね。

ファミチキ、いのちの対価、そして偽善

ファミマTカードに加入したらファミチキ一つ無料!という広告に釣られて、高校か大学の頃Tカードを作ったことがあった。その瞬間はありがたくファミチキを貰ったわけだけど、ホカホカのファミチキを受け取った途端、ニワトリのいのちの軽さに衝撃を受けたことを思い出した。ファミマTカードの加入者を増やすためにタダで配布されるファミチキに使われたニワトリの魂は悲しむだろうし、一つのいのちの結末、終着点として余りにも寂しい。我々は多くのいのちを日々いただいているわけだが、カネという対価を支払っているし、更に食事の前にはいただきますの気持ちをもって彼らに(偽善と理解しているが)感謝の意を伝えている。どのような状況であれ、原則として、我々は、いのちに対して何かしらの対価を支払うべきだと思う。

我々が家畜に対して感謝の気持ちを持つこと、感謝しながら彼らの肉体をいただくことはどう考えても偽善に過ぎない。当然僕はベジタリアンではないし、こう言っては何だが肉は大好きなわけだが、超えていけないラインは意識している。肉は残さず食べるし、いただく前には必ず手を合わせている。ただし、企業が自社の利益のために、かつて元気に闊歩していた、清らかで、それぞれの魂を持った、かつてにわとりだったものを無償でばら撒くのは善い行為ではないと思う。自分でも線引きは不明だが、お茶のような飲み物ならいいと思うし、ちょっとしたお菓子でも特に違和感はない。でも、ファミチキはさ、無償じゃだめだよ。よくわかんないけどさ、ファミチキはカネを出して買わないと。あんなに美味しいんだし。

日々がマジで忙しいという話

違うタイプの忙しさに複数囲まれると結構しんどい。会社がオフィシャルに開示する資料をまとめ上げる仕事が複数、それと同時に数百人が関わる全社プロジェクトが2本走っていて、昇格試験の準備も、会社の格付けに関わる仕事も期日までに終わらせなきゃいけない。プライベート面では長男の夏休みが始まり、かつ今週頭から次男が手足口病に感染したことによって、仕事を除く時間は全て家事や子供たちの対応に充てられ、7時から22時までは心を落ち着かせるための時間が取れない。住宅ローン周りの手続き、複数の会合の調整、リノベ案の検討と見積対応、とにかく目が回るように忙しい。最近では通勤時間すら惜しく、ここ2週間くらい会社に行けていない。

プレイングマネージャーというのは、会議と自分の仕事を一緒に進めなきゃいけないのが大変だ。基本的に日中は会議に忙殺され、合間合間で自分の仕事を進めるが、部下からの相談ごとや外部との調整をやっているとあっという間に定時になる。毎日30分か1時間の残業がギリギリで、それ以降は子供たちを風呂に入れ彼らの話し相手をし、夕飯を食わせ、ハチャメチャに散らかった部屋を片付けて子どもの歯を磨き、台所を片付けて気づけば21時半だ。頻繁に寝られないよぅと嘆く長男をと色々な話をし、気づけば22時が過ぎている。そこから頑張っても2時間しか仕事に充てられない。朝は朝で子どもに飯を食わせて学校や習い事へ送り出し、ごみ捨てや台所を片付けるとすぐ始業時刻だ。

土日は子どもの習い事の付き添いや送迎、食料品の買い出し、家周りの手続きや相談、図書館で本を借りたり返したりしていると一瞬で過ぎていく。一人になれる時間がなく、仕事や人生を俯瞰する時間が取れない。実に忙しい。人生で一番忙しい。あまり持続可能な働き方をしていない。気をつけないと押しつぶされそうだ。基本的に土日は1つ以上の予定が入っているから、マジで、週末なのに休めない。

よくないな、あまりにも余裕がない。余裕がないと人間腐ってしまう。仕事だけやっていればいい、そういう環境に身を置きたいのだが、自身は既に多くのことを抱えてしまっているので、逃げるわけにはいかないんだ。令和の男は、仕事と家庭の両立がMust無わけで、結構頑張っているんだが、とにかく負荷が……負荷が高い……

本を借りたんだけど、全然読めてないんだ。そもそもこの前買った本も読めてないし。今思い出した、会社から言われた中国語のレッスンも全然できてない。ヤバい、課題が滅茶苦茶溜まってる。電動シェーバーの洗浄液も探さないとダメなのに探しきれてない。下着も買わないと。靴も穴空いてきたのに交換できてないし。ガソリン入れないとそろそろ不味いのに給油できてないな。家具、家電も目星つけないと。

半年、一年経ったら笑い話なんだろうけど、今ちょっとマジでハードです。無理せず頑張らないとな。一つ一つこなしていこう。それしかない。ハードだ……あまりにもハードだ……

6月度振り返り

思いもしなかったことだが、6月に家を契約してしまったので、(本表に記載は無いが)人生の大きな目標の一つである「家を買う」をクリアしてしまった。財務インパクトは大きく、およそ持てる金融資産は1/2以下になることが予想される一方、収支面に関しては昨今の賃上げと昨年度の評価に伴う昇給影響、そして社宅を出ることによる手取り増加影響が意外に大きく、かつ下期に昇格する可能性を考慮した場合、毎月の支出は2桁増えるが、昨年度と比較して収入も2桁近く増えることが見込まれており、意外となんとかなるんちゃうかとおおらかに構えている。人生やったもん勝ちや。

仕事面では数百人が関わるプロジェクトを複数主導したり、社外向けの開示資料の作成に関わる機会をいただいている。ステークホルダー同士の調整や監査法人からの依頼にヒイヒイ泣きながら対応をしつつ、バックグラウンドの異なる部下に仕事をお願いしながら、自身もプレイングマネージャーとしてガンガン手を動かし、拙い英語で海外の現地法人との会議をこなすなど、転職して1年未満の人間なのに、よくここまで信頼して仕事を任せてくれるなぁ……と寛大な上司や同僚には感謝の気持しかない。みんなで気持ちよく働いて、気持ちよく稼いでいきたいね。

  1. Carrier
    6月度は目の前の仕事に注力しすぎるあまり、長期的なキャリアに意識を向ける余裕がなかった。長期的に今の仕事で食っていくことは現時点で考えていないけど、目の前の仕事には丁寧に向き合っておいて損はないし、営業職よりもダイレクトに経験や知識が増えたことによるポジションの幅が広がってくると思うから、上期は仕事に全力で取り組んでいこうと思う。下期になれば何より仕事が落ち着くし、MBAの1月入試も視野に入ってくるから、それまでもう少しだけお預けだな。
  2. Family
    子供と二人で出かけていろいろ話して、あれこれ悩んで買い物ができたのと、妻と二人で(ものすごく庶民的な)昼飯に行けたことが嬉しかった。チビがもう少し大きくなったら二人で新幹線を見に行ったり、バスで遠くに出かけたりしてみたいと思っている。
  3. Finance
    先に述べた通り、家を買うことで過去10年間の間に積み上げた金融資産は半分未満に減少するはず。頭金や手付金、リノベ代を支払ってしまったらB/S面で大打撃だが、資産に組み込まれるであろう持ち家を加味すれば見た目上は資産はデカくなった……のか?良い選択肢かどうか分からないが、広さの割に安く環境もよい家を選ぶことができたので後悔はない。今年の賞与は夏・冬ともに新居の生活に充てるから、資産は減る一方だなぁ。
  4. Private
    生成AI、自転車旅、これに関しては進捗はゼロ。マジでゴメン。一方、古い友人や新たな同僚などとかなり積極的に飯に行けていて、これはマジで嬉しい。本来であればインドに行く予定が諸事情により無くなり残念だが、こればっかりは仕方ない。万全の体制でまた挑むだけだ。チャンスが無くなったわけじゃないし。図書館という神の施設のお陰で、今月は沢山の本を読むことができた。家の本、走り方の本、大地の第4章、いずれも名著であった。意識的にあちこちを歩き回り、姿勢よく過ごしているので、広義の運動であると言ってもよいだろう。ダメか。
  5. Work
    忙しいがギリギリ回せている……回せているのか?迫りくる全社向けの説明会、それに向けた資料の作成、やったことのない仕事に試行錯誤しながらなんとか喰らいついていくギリギリの日々だが、色々な人から温かい言葉を掛けてもらい、今月も家族を養うことができた。考課者として働くことってのはプレイヤーの頃とは違った視点で人に接して、仕事をやっていく必要があるんだナァという当たり前の事実に感心している。人を見ること、人と話すこと、人に仕事をお願いすること、もっと若くしてこの立場に就く人もいたけれど、みんなそれぞれ大変だったんだろうな。みんな偉いよな。

7月はイベントが目白押しだ。ケツの決まってる仕事が幾つもあって、それと並行してプライベートでも盛りだくさん。国際シンポジウムに参加したり、地元でお神輿担いだり、暑い中でもガンガンやっていこうな。

今まで幾つも厳しい瞬間はあったけれど、長い目で見れば楽しい人生だったし、何より運が良かったなと常々感じている。これからもっと厳しい局面もあるだろうけど、きっとなんとかなるよな。ならなかったら一歩戻ればいい。勉強と一緒、プラモデルとも一緒。分からなくなったら、分かってるとこまで引き返して、また考えよう。