ウニ豆腐

スーパーでカートを押すときはマジで何も考えていない。目に入ったものが「冷蔵庫にあったか」「食べたいか」「料理できそうか」「安いか」その程度しか考えていない。気合い入れて「アレを買うぞ」みたいなノリでスーパーに行ったことがない。冷蔵庫にあれば買わないし、冷蔵庫に無くても食べたくなければ買わないし、冷蔵庫に無くて食べたくても料理できそうじゃなかったら買わないし、冷蔵庫に無くて食べたくて料理できそうでも高かったら買わない。バカのフローチャートだ。

先日(いつも通り)頭を空っぽにしてカートを押していたら、ウニ豆腐が豆腐・納豆コーナーに並んでいた。ウニ豆腐、なんだか良さそうじゃん。冷蔵庫に無くて、食べたくて、そのまま食べられるから料理する必要はなくて、200円くらいだから失敗しても後悔のない値段。

買ってから数日間、食卓に出したり、結局食べずに冷蔵庫に片付けたりして(これはライフハックなのですが、ちょっといいビールのような美味しそうなものを買ったときには食卓に置くだけでリッチな気分になれます)、いよいよ開封の瞬間がやってきた。スプーンで二杯掬って小皿に移し、醤油をかけて山葵を添える。食べてみる。おいしい。舌触りは豆腐だけど味がウニだから脳がバグりそうになる。軍艦巻きの上に置いたらちゃんとウニ軍艦になりそうなくらい完成度が高い。でも一気に全部食べる必要はなかったと思う。ウニはもうちょっと食べたくなるくらいがいい。ウニ豆腐は数人でシェアするか、大盛りのご飯に乗せてウニ丼にするか、そんな食べ方が向いてそう。