会社をサボった理由

1.京都に行きたかった

平日の京都に行く機会はそう多くない。阪急神戸線で会社へ通っていた頃、あまりにも天気が良かったのと、知人から京都の良い喫茶店を紹介されたため、とりあえず自宅のベッドの上から熱のため休みますと連絡を入れた。私服に着替えて十三で乗り換え、電話がかかってこないかドキドキしながら河原町へ向かった一年目。

2.酒が飲みたかった

午後病院へ行くので、と当日朝上司に口頭で報告する。実際に親知らずが炎症を起こしていたのか右の奥歯が痛かったため、この段階では病院へ行く気だった。時間が経つ毎に痛みは薄れていき、昼前にはすっかり完治していたが、休むと言ってしまった以上休まないわけにはいかない。お先に失礼しますと会社を後にして、向かった先はヨドバシ梅田。散々カメラを見たあとは最上階のクラフトビールの店へ入り、肉とビールを堪能する。据え付けに行っている同期に自慢するなどした。

3.漫画を読み返したかった

衝動的に仮病を使って朝から夕方まで掛けてもやしもんを読み込んだ。ベランダにレジャーシートを敷き、裸足になってバケツに座った。自分で漬けた梅酒を用意し、とろりとろりと酒を飲みつつもやしもんを読んだ。天気のいい日に家から一歩も出ずに漫画を読む、かなりの罪悪感があったものの未だに忘れられない輝かしい一日である。

4.ユニバに行きたかった

この日、休みますと事前に上司に連絡を入れる。特に何をするとも聞かれずに速やかに休暇申請は通った。平日のユニバは結構空いていて、休日にはかなり並ぶらしいハリーポッターのアトラクションも1時間以内で入り口まで辿り着いた(バタービールはあまり美味しくなかった)。優雅に飯を食い、ジェットコースターを楽しみ、途中何度か取引先からの電話対応を挟みつつ極めて有意義に一日を過ごすことができた。

5.転職の面接

東京へ出張したときのこと。午前中に仕事を全て終わらせ、午後イチで面接をブチ込んだ。その日にすべき仕事は終わらせていたが、若干の罪悪感があった。ちなみに面接では「何がしたいのか見えてきませんね」と言われソッコーで祈られた。