できる仕事としたい仕事

できる仕事としたい仕事はやっぱりまだ違っていて、最終的にはしたい仕事で生きていきたいし、究極的には働いているという実感なしに金を稼ぎたい。40代ではなんとなく金が稼げるようになりたいし、50代では自然の豊かな涼しい場所で悠々自適な生活を送りたい。それはできれば長野か山梨か、そういった都会から比較的アクセスの良い場所が良い。きっとその頃には空き家が増えて戸建住宅の価格はだいぶ落ち込んでると予想しているので、広い土地を買って一軒家を建てるのもいいけれど、比較的築浅の戸建てを買って、好き放題改装して遊びたい。その家には楽器がたくさんあって、プロジェクターもあるし屋上だってある。夏には星が見えて花火だってできちゃうし、冬には暖炉の近くで映画だって見られる。友人を呼んでセッションしたり、好きな映画の上映会をしたりして日々を過ごしたい。そこには大きいガレージがあって、動くのかさえ怪しい中古車とかを弄って遊びたいし、できればその入り口には小さめの灰皿を置いて、気の合う仲間と煙草を吸ったりしたい。

ただ現状自分にできる仕事は会社に所属していないと役に立たないスキルであり、40代でなんとなく金を稼げるようにはならないし、順調にいったとしても50代では大きな責任を抱え、神経をすり減らしながら働く必要がある。湖の上に船を浮かべて、日が昇るまでのあいだ釣りをして、日が出てきたらシャワーを浴びて少し仕事をして、昼ごはんを食べたら横になって、夕方また少し仕事をして、夕飯を作って風呂に入り、夜には本を読んだりピアノを弾いたりしたい人はきっとサラリーマンは向いていないし、サラリーマンでいる以上、上に述べたような人生は送れない。

今なら吟遊詩人になりたいといって仕事を辞めていった同期の気持ちがよく分かる。