岩を動かす(物理)

窯を建てる予定地で発見された岩が想像以上に地中深くまで続いていた。岩が地中に埋まったままだと基礎を打つことができないので、仕方なく離れたところへ移動させることにした。早起きして周囲の土砂を手作業でかき分け対象物の全貌を把握したところ、長辺が600mm、短辺が400mm、高さが350mm程度の楕円形に近い形状と判明した。だいぶ重そうな岩を建設予定地から(少なくとも)10m程度移動させるための方法を考えた。

丈夫なロープを岩に巻きつけて車で引っ張る→丈夫なロープがない
デカイシャベルを使ってテコの原理で転がす→シャベルが壊れそう
いっそのこと地中深く埋めてしまう→地面が異様に固く断念
少し転がして空いた隙間に土砂を入れて転がす→人力では転がせない
熱した炭を周囲に配置したのち水を掛けて割る→費用対効果が悪く最終手段とする
ドリルで穴を開け、木を突っ込んで水を掛ける→同上

最終的にたまたま倉庫に入っていた油圧ジャッキを使用、なんとか空いた隙間に土砂を投入し、少しずつ転がしていく手法で重い岩を(たった数mだが)移動させることに成功した。しかし本日は十分な時間が無く、当初の目的である10mの移動までは果たせなかった。とはいえ今後の方向性は見えたので良しとしたい。それにしても我々ヒトの力は微々たるもので、我々は道具を使って生き延びた種族だと認識を新たにした。