BLUE GIANTを観た

ド優等生のピアノ弾いてた雪祈がケニー・ギャレットとライブすることでひろみ化するシーンは涙なくして観られなかったな。サックスの馬場氏、ドラムの石若氏はともに92年生まれで、ピアノは上原ひろみ。現在のジャズシーン最強の布陣で揃えた映画がハズレなワケ無いんだよ。みんなBLUE GIANTを観てくれ。極上のジャズを摂取しに行ってくれ。

雪祈や玉田を見ていて思ったが、やっぱり音楽は自分より明らかに上手い人とやることでしか上達しないんだよな。なんでもそうだろうけど、圧倒的な力量差に無茶苦茶な緊張感と敗北感を覚えてから、一人で無茶苦茶な練習量を重ねることでしか得られない成長がある。それはそうだけど、そうはいっても玉田上達しすぎだろ、バケツドラマーから1年くらいでブルーノートで叩けるようになったのに学校出たあとサラリーマンになるの本当に才能の無駄遣いだから、今すぐ辞表出して高田馬場に帰ってきてほしい。隠れ主人公は間違いなく玉田。玉田になりたい。

しかし雪祈のピアノが完全にひろみサウンドで、どちらかというとコンテンポラリー寄りのサウンドで爆発すると思っていたから若干の解釈違いがあったし、ライブシーンがあまりクオリティの高くないCGで、アポロン以上を求めていた俺たちとしては正直期待外れであった*1。それにあの世界ではきっと上原ひろみは存在しないんだから構わないけど、雪祈のサウンドがあまりにもひろみだったので気になった。俺たちはひろみを聴きに来たのか?それに立教大ジャズ研(今はないんだっけ?)が映画観たら憤死しそうなシーンがあったので立教じゃなくて本当によかった。

賛否両論あるだろうが今回映画館で観てよかった。俺たちは何よりもジャズをやらねばならん。仕事、生活、金、そんなことよりもジャズだ。ジャズをやろう。

*1:寧ろアポロンの作画が異常だった、が正しい