歩く(2)

来月東京駅から鎌倉駅までの50kmを友人の山田氏と歩くので、予行練習として自宅から東京駅までの40kmを歩くことにした。一旦東京駅まで歩いてしまえば、家から鎌倉まで一筆書きで歩いたことになるし、何より現段階で自分がどの程度強歩に対して耐力があるのか知りたかった。歩いてみると自分の住んでいる場所から離れた東京駅まで、距離は離れるけれどちゃんと地続きであることが体感できたし、なにより江戸から続く中山道を(実際は日本橋までの部分だけだが)歩けたのは嬉しい経験だった。死ぬまでには日本の五街道全てを踏破したいものだ。

五街道といえば日本橋を始点として日本各地に広がる幹線道路だが、これには無数の支線が存在し、中でも個人的にとっつきやすいのは川越街道だ。川越市役所〜日本橋までの約43kmのことを指すこの道は、ざっくり板橋の辺りで先日歩いた中山道と合流するので、後半10kmは見知った道であるとともに、全行程が前回の総距離とそう変わらないので大きな負担はないことが予想される。非常に魅力的な道であるが、我が家から川越までまず数時間掛けて歩かないとそもそも始点まで辿り着かないのはウイークポイントであるし、他にも魅力的な鎌倉街道だったり、距離的に手頃な五街道の一つである日光街道など数多くの選択肢が存在し、僕の頭を悩ませてくれる。

始点から終点まで踏破するのに最適な五街道はひょっとすると東海道かもしれない。五街道奥州街道日光街道甲州街道中山道東海道(合ってるよね?)だが、コンビニやドラッグストア、ホテルや公共交通機関が最も存在するのは今でも日本の大動脈として現役稼働中の東海道(=国道1号線+15号線)だろう。距離は500kmと長いが、数度の挑戦に分ければ制覇できないこともない。幸いINTERNETの大海原には東海道を踏破した人の記録やありがたいアドバイスが溢れており、読んでいるうちになんだか自分にもできるような気分になってくる。幸いなことに今は時間があるし、お金についても会社から普通に暮らす分には十分すぎる額を頂いている。まずは長距離散歩の経験を積んで、いつか東海道を踏破してみよう。